No.1 2000年5月 瀬戸内海クルージング

全行程8日間、私にとっては最長の航海でした。津田マリーナまでは単独航海、津田マリーナか らホームポートまではクラブのメンバー3艇と合流しての航海でした。粟島と仮屋港以外は今回初めて訪れた港で す。

 

丸亀港では下船し念願であった海上の安全 を守る神様として信じられている金毘羅さん にお参りしました。江戸時代には金毘羅詣で が流行し大阪の道頓堀などから出帆し本州 沿いに室津、牛窓、下津井を経由して丸亀に 至る乗合船「金毘羅船」が多数就航していた そうです。当時は4日ほどの船旅であったも のと思います。

金毘羅さんからの帰路に高僧「空海」(774-835) の誕生の地とされる善通寺を訪れました。

善通寺は縄文、弥生の時代から文化の開けたと ころであったようです。

総本山善通寺の境内に樹齢千数百年とされる幹 周11mの大楠が生存しているのには感動しまし た。

このような人里で人に切り倒されずに生き残って こられたのはこの樹に人を寄せ付けない何か威 厳のようなものが備わっているからだと思います。

どれほどの寿命があるのか知る術をもたないが 動物と比較すれば無限に生存できるようにみられ る。

しかし、これからは人間が直接切り倒すということ は起こらないだろうが、人間が引き起こす急速な 環境破壊が間接的に大楠の生存を脅かす最大の 敵になるのでしょう。


今回の航海の折り返し点となった伯方 港には小型貨物船を建造する造船所 が2ヶ所もあり現在も操業を続けている 。いつまでも続いてほしいものです。

伯方港

27才の時生まれて初めての海外生活となっ たブルガリア船の保証技師として研修を受 けた造船工場のあった因島に立ち寄り沖合 いから眺めた。

現在は造船は廃業し機械とボイラーの製造 工場となっている、造船華やかなりしころの 面影はない。

なお、この6ヶ月間の保証技師として生活し たときに見た世界各地の港の光景、冬の北 大西洋の時化の中の航海などの記憶は30 年以上経過した今でも消えずに残っている 。

 

今航海で停泊した場所の位置データ

             西経       北緯

江井港       133-50-00.28   34-27-54.97

丸亀港       133-47-35.71   34-17-30.13

粟島        133-38-09.02     34-15-52.09

伯方港       133-07-20.08   34-12-04.97

与島        133-49-13.78   34-23-26.33

津田マリーナ    134-16-12.98   34-17-03.32 

仮屋港       134-59-24.14   34-30-35.30


江井港

丸亀港

粟島

伯方港


与島 京阪フィッシャマンワーフ

津田マリーナ

津田マリーナ